ポンコツ先生の自己満へそ曲がり国語教室と老害アウトドア

中学校の国語や趣味に関する話題を中心に書いてます。

授業の中の小ネタ改めこんな雑談をしてきた4(と猪木の思い出)

さて、以前にもちょっと書いた「盆土産」の授業での小ネタです。この小説では最初と最後に「カジカガエル」が出てきます。河鹿というくらいで、鳴き声が美しいらしいのですが、寡聞にして聞いたことがありません。(ネットを探せば動画は出てきますけど。)そもそも北海道にはいるのか知らん?で、そこで脱線します。カエル以外にも「カジカ」という生き物はいますね。それこそ「じゃっこ」みたいに川で釣れる魚、そして北海道では冬の味覚とされる海の魚のカジカ。そこで問題です。

 こんなの釣れたら面白いんだけどねぇ。

「北海道の方言で、この海のカジカには、味噌汁にして食べると大変美味い、ということから、別の名前がついています。そのカジカの別名とは何でしょう?」という問題を出したりします。(このレベルになると、大人でも知らない人が多いでしょうが、北海道方言はできるだけ教えておきたいと思っているので、折に触れ雑談として、あるいは老害年代のドヤ顔バトンとして生徒に教えています。)皆さん、答えはご存じですか?

正解は「鍋こわし」といいます。身をぶつ切りにし、味噌を溶かし込んだ鍋で煮ると、あまりに美味いのでみんなが箸で鍋をつつきまくってこわしてしまう、ということで別名「なべこわし」だそうです。なんだか雪の降りしきる冬の海辺の漁師小屋で、車座になってハフハフ言いながら鍋をつついている数人の屈強な漁師の笑い顔が浮かんできそうで、私はこの方言が結構好きです。

ところで、この盆土産は、うっかりすると見逃してしまいがちですが、通読した後で登場人物を確認しよう、という時にはたと困ることがあります。何かというと、この小説には「主人公を表す名前や人称代名詞が全く出てこない。」のです。授業の度に、「登場人物は誰がいたかな?」と聞いても、生徒が答えられないという、ちょっと不思議な話です。視点の問題と合わせて、この人称が何か、というのも読解の上で結構重要ですよね。

・・・と、こんなよしなしごとを打っている時に、アントニオ猪木氏の訃報が飛び込んできました。以前にも書きましたが、高校時代に「1・2の三四郎」にハマってしまった私は、併行してプロレスファンになり、東三四郎がそうであったように、新日本、猪木のファンでした。大学の先輩に、中島スポーツセンターでの新日本プロレスの興行につれていってもらい、アンドレ・ザ・ジャイアントやスタン・ハンセンを生で見ることができ、その迫力にビビったものです。また大学生の時には、以前にも書いた村松友視の「私プロレスの味方です。」「当然プロレスの味方です。」「ダーティ・ヒロイズム宣言」のプロレス三部作を読んで、プロレスの裏まで知ったつもりになっていたのが思い出されます。(嫌なヤツだねぇ。)分裂したあとも、UWFくらいまでは結構見ていました。就職してからはあまり見なくなりましたが、それでもバラエティやらパ○スロのキャラクターやら、いろいろなところで活躍は拝見していましたし、猪木詩集も好きで、まだ担任を持っていたときには、決まって学級通信の題名に、詩集の一節や名文句を使わせてもらいました。いわく・・・

1年生の時の題名は「元気があれば何でもできる」、2年生の時の題名は「とことん馬鹿になれ」3年生の時の題名は「迷わず行けよ行けばわかるさ」を、人が変わろうと代が変わろうと、ずっと使わせてもらいました。(決めておけば、毎年頭を悩ませる必要がない、というのも理由の一つでありますw。)でも、「発達段階を踏まえた良い題名」だと、自画自賛していました。(パクリなのにね。)

アントニオ猪木という名のパチスロ機/フリーズ→道→REG - YouTube←一度だけ引いたけど、単なるBIGでした(泣)

長年の体を張ったエンタティメントで、体はボロボロだったろうし、おまけに聞いたこともない難病に冒されていたことは、恥ずかしながらニュースで知りました。プロレスを「八百長だ」「フェイクだ」と言う論争は昔からありますが、私個人は「肉体を使ったアドリブ演奏だ」と思っています。というか、面白くてコーフンできれば何でもいいんですよ。猪木さん、楽しませてもらいました。安らかにお眠りください。合掌。

  また一つ昭和が消えてゆく