ポンコツ先生の自己満へそ曲がり国語教室と老害アウトドア

中学校の国語や趣味に関する話題を中心に書いてます。

新年早々部活についてのボヤキその①

明けまして数え61歳。いよいよ定年まで待ったなしですが、新年を迎えても、何も変わったことは無く、感動も感慨も無く、次はどこの学校に行くのやら?と「恍惚と不安2つ我にあり」(選ばれし者ではありませんが)という気分です。(・・・どこも再任用受け入れてくれなかったりしてガクブル)

さて、こんな誰得の、訳の分からない泡沫ブログですが、こんなのでも作ったからには読んでもらいたいのが人情。ということで去年からツイッターにブログ更新のご案内を載せるようになりました。あまり影響が出ているようには感じられませんが、載せるついでに今まであまり読んだことがなかった他の人のツィッター、特に教師アカウントを読むようになったところ、まぁこれが実に面白いw

実に面白い。ドラマ・ガリレオの名言 | あなたを変える名言の森 (「容疑者Xの検診」しか読んだことがありませんが。)

まず大笑い実に興味深いのが文科省肝いりの取り組み(のなれの果て)「#教師のバトン」 です。教師の仕事の魅力を共有し拡散する目論見だったはずなのに、結局日本全国津々浦々の教員から、つもりに積もったブラック業務の、恨みつらみのオンパレードが、これでもかこれでもかと寄せられて、もう手に負えなくなってしまっているんですね。まさに「藪をつついて蛇を出す」「雉も鳴かずば打たれまいに」とはこのこと。

で、あまりの逆効果のすさまじさに、文科省は21年の9月から知らぬ存ぜぬを決め込むつもりか、一切更新していません。なのにそれとは裏腹に現在でも怨嗟の声がどんどん増えていくばかりなのが、もう可笑しいやら情けないやら。

きっと文科省の発案者は、ドヤ顔でツイッターにあげたはいいけど、今頃上司からなまら怒られてることでしょうな。気の毒に。(・・・でも、考えようによっては、この人が「パンドラの箱」を開けてくれたおかげで、日本全国の教師が次々に「文科省公認で、公的にクレームを言える場所が出来た!」と喜び勇んで覚醒できたのだから、我々の大恩人といえるかも知れませんね。)

 ♪これっきりこれっきりもうこれっきりですかぁ~♪

さらに驚いたのが、我らが北海道教育委員会(道教委)が、つい先日、よせばいいのに「働き方改革のアィディア募集」のツイートをあげ、グーグルフォームでアイディアを募ったところ、この「教師のバトン」と全く同じように(しかも北海道のみならず日本全国から)どっと恨み節のツイートが寄せられている真っ最中なんですよ。そしてツィッターに寄せられた反応の大半が(体感的には8割以上?)「まずは部活動を廃止しろ!」と訴えてきているんですw。

いや、笑っちゃ悪いけど、文科省のアレがあんなことになって炎上し続けているのを見ていたら、どんなことになろうかは、誰でも予想がつきそうなものですよね。「かくすればかくなるものと知りながら止むに止まれぬ大和魂」と、吉田松陰でも気取ったのでしょうかね?

まぁいずれにしても「よかれと思って」の活動でしょうから、盛大にしくじったとしても、笑いにするのはよろしくないですね。反省(はしている、だが後悔はしていない)。

それにしてもよく分からないのが、私の知っている札幌市教育委員会にお勤めの、元教員の方(ほんの数名しか知りませんが)はみんな、酸いも甘いもかみ分けた、教員として抜群の力量を持った(私のような「その他大勢」の教員から見ると「雲上人」レベルの)方々なのです。道教委もそういう方々の集まりだとしたなら、なぜこんなことになったのか、甚だ理解に苦しみます。

第一「元教員」ならば、アィディアを募るまでもなく「何がキツいのか」「何がどうなればいいのか」なんてことは、重々分かっているはずなのにね。(深読みすれば、あえて炎上も承知の上で、グーグルフォームの方に少しでも参考になることが来れば良しという、藁をもつかむ思いなのかも知れませんが。)

さて、寄せられる内容で最も多いのが「部活動顧問」についての意見ですね。実際私自身も、定年のこの歳まで「仕様が無いなぁ」と思って顧問をほぼ毎年引き受けてきました。以前は土日両方とも部活動をやり、部活の合間に趣味や遊びに行く。泊まりがけでどこかに行くとかはあまり考えられない、なぜなら周りの先輩方がそんな感じだからそれが当たり前。そんなふうに考えていた時期が・・・

  お約束。

まぁ、ネットスラングで言うBDK(部活大好き教員)がたくさんいたので、特に疑問を持たなかったんですよね。振り返るに「洗脳」に近かったかもしれません。ところがある年、たまたま同じ競技のBDKが移動してきたおかげで、それまで私一人で見ていた部活を「サブ」として受け持つようになり、特に自分が指導しなくても、「メイン」のその人が精力的にガンガン指導するので、私は「ただいる」だけの人になったのです。(※小林よしのりの「異能戦士」にもいたなぁ。「異能ただおる」ってのが。)そしてメインの先生も私に「休んで良いよ」と言ってくれたので、お言葉に甘えて土日にかけて旅行したりのんびりしたりしてみたら・・・良いんですよコレが!言わば洗脳が解けて、「人間らしい生活」に覚醒したのです。(ちょっと言いすぎだな。)おかげでその1年は、たまぁ~に土日に顔を出したり、メインの先生がいない時だけ指導したり、かなり有意義に過ごすことができました。

そして次の学校に異動しても、やはりメインの先生がいたので、「サブなら」という前提で、わりと呑気に部活指導していたのですが・・・好事魔多し。その次の年に、そのメインの先生が異動してしまいました。そして代わりにメインで持ってくれる人は来ず。そうなると私が「メインでやらざるを得なく」なってしまったのです。

いや、そこは断れよ、と言う方もいらっしゃるでしょうが、「サブであっても、ちょっとでも生徒とつながりがあったら、全く知らぬ存ぜぬを決め込むのは難しい」のですよ。同調圧力の一つでしょうか。それでも一度楽な思いを、というかそういうのも「アリ」だと知ってしまうと、天気の良い日なんかに部活をやっていると「なんで俺が?」という素朴な、そして根源的な疑問が沸くようになりました。とはいえ、その学校でこの競技に関して私以上に詳しい教師はおらず、また未経験者に押しつけるのも潔しとはできない、このジレンマが毎日繰り返されたわけです。

いろんな学校で、「負担を減らすために」と称して、管理職は部活に複数の顧問を付けようとします。しかし、メインの教師が異動した時に、サブだった先生が「私は持てません。」と言うのはかなりキツいです。(特に強い部活や、ジュニア上がりの有力選手がいたりすると)。

管理職も困るわけであの手この手で懐柔しようとしますわな。でもそうやっているなかで、経験したこともないような部活の顧問に「させられ」て、時間を削られメンタルをやられ、という教師が(特に若手が)どんどん増えている。

意にそぐわない「部活動」を、この同調圧力の中で「させられる」のをやめるには、「部活動完全外部委託」か、「納得づくの上で、やりたがっている人だけが顧問をする」か、「部活動廃止」くらいしかないのですが、外部委託なんて出来るわけがないと現場の人間は誰でも思っていたと思います。長くなってしまったので、次回私個人を例にして、部活動の顧問をすることが、どれほど理不尽で過酷なものか、具体的に見ていただこうと思います。続く。