さて、前回書きました長野まゆみ氏作「卵」のあらすじですが・・・(以下ネタバレになりますので、内容を知りたくない方は今回とばしてください。)
<あらすじ>(時代設定としてはおそらく昭和40年代?少なくとも戦後すぐではなく、携帯電話のない時代)海辺の岬の中学校に転勤してきた紺野先生は、チャボの孵化に取り組む生徒達の面倒を見ていた。その生徒達の中に、少し離れた小島に住む生徒がいた。この生徒は舟で登校していたので、天候が荒れると舟が出せず学校に来ることが出来ない。電話も通じていないらしく、学校とは無線機(おそらくアマチュア無線?挿絵では大型のトランシーバーのようなもの)で連絡を取っている。いよいよチャボがかえりそうになってきたが、波が高くて孵化を見るのを楽しみにしていたその少年が学校に来られない。気をもむ紺野先生のところに、島から少年が無線機で連絡を取ってきた。今まさに卵からかえる(ハッチアウト)せんばかりになった時、紺野先生は機転を利かせて、無線機を孵化器のそばに置いて、他の生徒を呼びにいった。他の生徒がかけつけるとすでにチャボはハッチアウトしていて、無線機からは「先生、もしかしてハッチアウトの音を聞いたのは僕だけですか?」という島の生徒のうれしそうな声。次の日、天候が回復して、学校にやって来られたその生徒に、紺野先生はハッチアウトした卵のかけらを渡してやった。生徒は手のひらに乗せた卵のかけらをいとおしそうにながめていた。
という、ほっこりと心温まる話?なわけですが、さて、このお話のいったいどこに私が引っかかり、教科書会社にクレーム丁寧な質問の電話をいれたのか、皆さんにはおわかりでしょうか?実はここには「この証言を裁判官が聞いたらどう思うか?」というレベルのしくじりがあるのですが・・・お時間つぶしに考えてみてください。
私がした電話の内容は、また次回書きます。