さて中学校の修了式も終わりまして、無事定年を迎えましたこのポンコツ先生。あとは退職金さえもらっちまえばこっちのもの。春休み何事もなくすぎて、4月1日を迎えることができれば、そのあとはもう・・・うひひひ。アニメに例えるならば、3月31日までは
で、4月1日からは
みたいなもの。
やっと36年間の教師生活=「本編」が終わり、ここから先(再任用)は、いわば「外伝」のようなもの、と考えております。給料も7掛けになることだし。(「ポンコツ先生」あらため「7掛け先生」にしようかと愚考しております)
さて皆様、ギャンブルで絶対に損をしない方法をご存知ですか?はい、そうです。賭けないことです。では、4月1日までトラブルを起こさず、退職金を絶対に没収されない方法は?はいそうです。学校に行かず外出もせず、家に閉じこもっていればよいのです。ということで残った年休を残らずぶっ込み、天岩戸作戦に出ながらまたアニメなど見ておりました。で、今回見て考えたアニメはこの2つ(1つは途中で挫折しましたが)
共通点は一目瞭然、どちらも「お仕事アニメ」だということ。両方とも営業職の会社員を主人公としたラブコメです。これらを見て(「氷属性男子とクールな同僚女子」の方は、私にとってはあまりにも甘々すぎて途中で止まってます)あくまでも個人的な好みとしては、「先輩がウザい後輩の話」の方が気楽な感じで見られました。(くどいようですが、好みの話です。善し悪しではありません。アニメガチ勢はちょっとしたことで炎上するからおっかない)
で、今回見て考えたのは、ツィッターの教師垢でたまに話題になったり炎上したりする「教師はずっと学校でしか生活していないから社会のことを知らなすぎ」的な話題についてです。まぁある面において「そうかもなぁ」とは思います。
1例として「電話応対等の言葉遣い」を挙げてみます。上記の2つのアニメも、あるいは他にもたくさんある「お仕事アニメ」についても、確かに電話応対や相手との会話において、敬語の使い方に違和感を感じることはなかったと思います。おそらくそのあたりについて、ビジネス用語指導みたいな人がいて、セリフをチェックしてるのだと思いますし、とても参考になります。敬語の授業で生徒にみせてやりたいくらいでした。
ただ、それに対して例えば職員室での電話の受け答えについて「それはちょっと……」と思うことは結構あります。かなりの頻度で見かける例を挙げますと
①保護者「ポンコツ先生はいらっしゃいますか?」応答「ポンコツ先生はいらっしゃいません」→はい、まず「先生」はつけませんね。それと「いらっしゃる」は尊敬語なので、外部の人に対して、身内に尊敬語は使いませんよね。
②保護者「ポンコツ先生はおられますか?」応答「ポンコツはおられます」→これは保護者が相手に対して謙譲語の「おる」を使う段階で違いますし、応答も「おります」なら良いけど「おられます」は謙譲語なのか尊敬語なのか、わけがわかりません。たまぁに「おらっしゃます」とか、さらにわけのわからない言葉を使う先生もいたりして。
おそらく、このあたりのことは確かに、会社とかだったら新入社員の段階で研修を受けてたたき込まれることでしょうが、教師という人種人々は、そんな研修は何一つ受けず、極端な話採用されて初日から訳も分からない会議に放りこまれ、ヒドイ時には4日目から始業式でいきなり担任業務、あるいは5日目に入学式で新入生の担任、なんてこともあるわけです。(今年がその例で、4月1日が土曜日なので実質は4月3日から仕事始め、6日に始業式、7日に入学式という、超多忙スケジュールです。)言い訳に聞こえるかも知れませんが、教師の「研修」っていうのは、個人的見解では確かに浮世離れした内容ばっかりでクソの役にも教員として必要な内容に特化していて、電話の応対などは含まれていません。だから新卒の教員を、そのまま一般の会社に放り込んだら、確かにえらいことになることでしょう。
でもねぇ、逆もまた然り、だと思うのですよ。
どんな有名企業に採用された優秀な新入社員でも、いきなり訳の分からない子供らの中に放り込まれて、研修などほぼ受けることもなく、初対面の30数名の生徒に、朝から晩まで学習も生活も責任を持て、と言われて、できますかねぇ?
どっちの方が大変だ、とか非常識だ、とか言うのって、不毛じゃないですか?教員って、4%と言いますから本給20万として、どれだけ残業してもたった月々8千円しか出ないわけですよ。平日どんだけ熱心に部活とかやっても一切残業代出ないんですよ。
教員の給料体系は、確かに全世界的に見て非常識ですし、さまざまな業務に時間が取られて、残業が長くなっても「それは自分が好きでやってるんでしょ」と、つい先だって司法判断がでたそうですが、これも非常識です。(以前から常々世の中で一番浮世離れしてる職業は裁判官とか弁護士とかの司法界じゃないかと思ってました)だからって、そこでいたぶられている教師も「社会的常識がない」とレッテルを貼られるのはどうなんでしょう。
一般の会社は、一応一般の、常識あるはずの大人を相手にする仕事ですよね。教員は常識を身に付ける前の子供と、常識あるはず(なのになんでこうなの?という)大人の両面を相手にします。お互いにあずかり知らぬことがあるのが当たり前です。
結論 社会を知ってるとか知らないとかいう論議は、全く無意味だと思いますよ。それにしても、我々はクレームが来ても「いかに理不尽な要求であっても、相手の気持ちに寄り添って」対応せよ、という指令が出ています。(リアルにこういう内容です)これは社会を知ってるとか知らないという以前に、「異世界」のことのように考えてもらった方が近いかも知れません。・・・結局ボヤキになってしまいました。テヘペロ
追伸1 教師あるある 「先生方の机上の上にプリントをお配りしました」ブブー!
追伸2 「先輩がウザい~」の方は見ていて、なんというか「クッキングパパ」的なにおいを感じるのはなんでだろう?