例によってYouTubeばかり見てますが、なんだか最近、「アサシンなんたら」というゲームが炎上しているとかいうニュースがかなりの頻度で出てくるんですよ。(まぁそういう系統のサイトを見たりするからグーグルがオススメしてくるだけの話ですが)
やったことのないゲームで、あまりよく分からないのですが、戦国時代の織田信長に使えたとされる「弥助」という男が、やれ黒人だとかいやいや黒人とは確定していないだの、やれ単なる小姓だとかいやいや侍だった、とか。挙げ句の果てには戦国時代に日本には黒人奴隷がいた、とか。
まぁとにかく「歴史のねつ造だ」と絶賛炎上中だそうです。まぁ基本的に私はノンポリなもんで(・・・・・・ノンポリってZ世代にわかるかな?どうなんでしょう数少ない定期購読者の若い同僚の先生?)「黒人奴隷がそんなにうじゃうじゃいたら信長が珍しがるわけないじゃん。そもそも宣教師の方が日本人を奴隷にしてどんどん拉致するもんだから、秀吉が切れてバテレン追放令出したんじゃなかったっけ?(鼻ホジ)」くらいのゆるーいスタンスで見ていたのですが、「そういえば」と思い出したことがありまして。
 ←アサシンクリードシャドウズの主人公だとか
もう担任を持たなくなって数年経ちますが、たいていの中学校の学校祭では、学級ごととか希望者を募ってとか、いろいろな形態で「劇」をやります。私自身、初任校で同年代の先生(当然もう定年)の影響を受け、劇をやるのが大好きになりました。(というか、装飾はセンスも器用さもないから端から無理だし、教室展示は片付けが面倒だし、というのもありますが)で、個性のわかっている自分の学級の生徒に、らしい配役を考えながらオリジナル脚本を書くのにすっかりハマってしまいました。(無くなった脚本も含めておそらく10本くらいは書いたんじゃないかな?)
その中でも、一番出来がよかった、というかウケがよかった劇の主人公がこの「弥助」だったんですよね。別に先見の明があったとか調子こくつもりはありませんが、最初に上演したのが確か2校め、教師になってから8年目くらいだったので、今を去ること約30年近く前のことになります。
最初は「弥助」ではなく、「MA・SA・I」という題名にしていました。信長の所に連れてこられた黒人が元マサイ族の戦士で超強い、という厨二病的な設定にし、最終的に明智光秀と小来栖村で戦い、信長の敵を討ってアフリカに帰る、という、まぁ中学生向けのお話をつくったわけです。(なんと言っても戦闘シーンがあると、中学生くらいは結構見てくれます。殺陣を考えるの大変だけど)女子の使い方が難しいのですが、浴衣を着せて踊りを踊らせたりして、なんとか全員つかいましたね。(その時踊らせたのが今は無き「〇富士」のあのレオタード姉ちゃんたちの踊り。今なら怒られそうだな)一番近くでは「本能寺の変」を踊らせましたが、あの芸人もやらかしたんでしたね。
←このマンガにヒントを得て作った劇でした。
学校が変わるたびにやりましたので、都合5回くらい上演したのかな。(転勤した先生に乞われて台本を貸したりしたので、市内ではのべ8回くらい上演された)で、確か3回目から題名を「YA・SU・KE」にしました。こっちも年をとってくると、マサイ族という厨二病設定が気恥ずかしくなり、史実?に寄せたわけです。
ちなみに、私自身が「弥助」のことを知ったのは、夢枕獏氏の「闇狩り師」シリーズの(どれだかは忘れた)中に、黒人の「弥助」の子孫が出てくる話がありまして、それで知りました。(今まさに、弥助の子孫がどうしたとかでも炎上しているらしいですが)だから個人的に弥助は黒人だったと思っています。

↑一時期ハマって全シリーズ買ってたなあそういえば。キマイラもサイコダイバーも陰陽師も。
槍を作ったり鎧を作ったり、まぁ時代劇を作るとなるとかなり大変だったのですが、若かったので楽しんでやっていましたね。生徒も最初嫌がる子がいるんですけど、劇ってやればハマるんですよ。ネットの炎上騒動を見て、懐かしく思い出しましたとさ。
そういえば、設定として明智光秀が裏切った理由を、「肝っ玉の小さい奴」と罵られて怒ったことにして、光秀が自分のところの腰元に「おい、お前らにもおれの肝っ玉がどんなものか見せてやる!」と言ったのを腰元が聞き間違って「えー殿様のエッチぃ、き〇たま見せてやるだってえ!」というセクハラギャグをかまし、さらに勘違いして奥さんに言いつけようとする腰元を追い回して帯をつかんだらほどけて「アーレー」クルクル回る、というベタベタなギャグまで入れてたのですが・・・・・・今やったらきっと問題になるんでしょうねぇ。
もう一つ思い出した。設定として信長をグローバルな視点の持ち主、光秀を保守的で弥助を毛嫌いする閉鎖的な日本人と、対立的に書きました。で、弥助役の生徒は黒の全身タイツ、顔も黒塗りにし、上の「マサイ」のような服を着させました。これも今だったら「ポリコレ」に引っかかって問題になるんでしょうね。(顔の黒塗りでいえばシャネ〇ズも怒られてましたし。)
内容をちゃんと見てくれれば、絶対に黒人蔑視にはなってなかったと思うし、当時保護者から「面白かった」とは言ってもらっても、クレームが入ったことはなかったのですが、今だと封印せざるを得ないんでしょうね。いや、言いたいことはわかりますけども・・・・・・つくづくと
 いやな渡世だなあ。(こればっかり)
結局、アサシン何たらも日本が舞台の暗殺者なら、架空の忍者でも何でも出しておけばいいのに、ポリコレを考えて無理矢理黒人と言われる「弥助」を引っ張り出したってのが、今回一番のしくじりの根本だったらしいです。もういい加減ポリコレに忖度しすぎるのやめてもらいたいものです。
いっそのこと、カムイとかワタリとか出したらどうだろ・・・・・・ダメか、日本国内の別の微妙な問題に引っかかってしまう。うーん、難しい。ここはひとつ、あの人に登場してもらってはどうかな?。
 ハットリくんの顔はお面って本当ですか?