ポンコツ先生の自己満へそ曲がり国語教室と老害アウトドア

中学校の国語や趣味に関する話題を中心に書いてます。

「星の花の降るころに」にまたまた異議あり!

さて、教科書も新しくなり、あちこちいろいろな教材が変わりました。以前異議申し立てした「はじまりの風」はおいといて、1年生の教科書の、他の教材をパラパラと見ていた途中で、例によって「なんじゃこりゃあ!」となったページを発見してしまいました。何かというと、「星の花の降るころに」再び、ですよ。と言っても今回は作品そのも のではなく、教科書会社への異議申し立てなのですよ。(相変わらず教科書会社にかみつくのがスキダネェ)

 まぁ使い勝手のいいこと。

 

さて、以前↓の記事にも書いたことですが、この作品のビフォーアフターは、

「二人で安全地帯にこもっていた主人公が一人で出て行く話」で、テーマは「自立」「成長」「勇気」などになると思います。で、それを読み取らせたいのがこっち(国語教師)としての目標なり役割だと思っていたのですが、今回の教科書改訂では「お前らごときではそれを読み取らせるのは無理だろうからしなくていいよ」と言われてしまったようです。何かというと、きっちりと「答え合わせ」が書いてあるのですよ。

本文の後ろに「学びのカギ」と称してバッチリと「冒頭 銀木犀の花は甘い香りで・・・・・・二人で木に閉じ込められた、そう言って笑った。」→「結末 銀木犀の木の下をくぐって出た。」と、「読み取ってほしい最大のネタバレ」がモロに書いてあるんですよ。

確かに、生徒の読解力やら言葉に関する知識やらの低下は年を追うごとにヒドくなっているとは感じます。これはおそらく全国的な話で、今在籍している学校の生徒の資質がヒドいとかという問題では無い・・・・・・多分違うと思う・・・・・・違うんじゃないかな・・・・・・ま、ちょっと覚悟はしておけ(byさだま〇し)

そもそも中学生が読んでわかるように書いてある(はずの)説明文やら論説文やらばかり読んで、読解力が付くとは思えないんですよね私は。そして教科書に載っている説明的文章が、分かりやすいものばかりでもないですし。中学の教科書には、同じ内容を何回も何回も書いている、しつっこい文章やら、論理的にツッコミを入れたくなる文章やら、ありますよ結構。ゴリラのアレとかセミのアレとか。(このあたり、ご賛同を得られると確信しております。)

そういうこともあり、高校の「現代の国語」では「実用的な文章」を扱うことになったと聞きましたが、それって面白いの?・・・・・・高校の教科書に関して、こんな記事を見つけました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE2396D0T20C25A3000000/

「~文部科学省が「小説が入る余地はない」などとしていた2020年度の初検定では、小説を載せた第一学習社の教科書が合格し、シェア1位に。掲載を見送った他社からは不満が噴出した。~」だってさ。やっぱり文科省って

「~文科省は初検定前の説明会で「『現代の国語』に小説が入る余地はない」と強調していたという。~」からの、「~文科省は、小説の掲載は「本来想定されていないが、『書く』『話す』で取り上げることを禁じているものではない」とし、当初の説明と異なることについては「考え方が十分伝わっていなかった」と釈明した。」~にいたっては、もう乾いた笑いしか出てきませんな。

まあ総理大臣をはじめ、お役人の二枚舌は文科省だけではありませんからね。

 まさに「誰得」

小説こそ至高、というつもりはありませんが、なんていうんでしょうかね、「ワークの解答」じゃあるまいし、「教材の総まとめ的な読み取り」の答えを、教科書に載せてしまうのなら、我々が授業をする意味はどこにあるんでしょうかね?教科書会社に「教師もきちんと教えられないだろうし、生徒もどうせ馬鹿読み取れないだろうから、親切に答えを載せておいてやろう」と思われてるのだとしたら、腹立たしい限りですよまったく。諦めたらそこで試合終了ですよ。(アレを載せるのはやめておこう)

・・・・・・まあもちろん、それを言うとこのブログも、かなり読み取りの解答に近い内容を載せていますが、教科書と違って、どうせ中学生はこんなブログを見たりしないだろうから(自虐)これでいいのだ(おいおい)

閑話休題、こんな零細ブログですが、「はじまりの風」バブルもあり、ついに7万PVを達成しました。お読みいただいている皆様、ありがとうございます。更新の間隔がかなり長くなっておりますが、2ヶ月空いたら「逝ったな」と思っていただいて結構です。なんとか頑張りますので引き続きよろしくお願いします。