ポンコツ先生の自己満へそ曲がり国語教室と老害アウトドア

中学校の国語や趣味に関する話題を中心に書いてます。

「はじまりの風」で新教科書のはじまりからつまづいた!

久々に1年生を教えることになり、改訂になった教科書を見たわけですよ。ふむ、表紙裏は相変わらず「朝のリレー」か。さぁーて、最初の教材は(サザエさん風に)?「はじまりの風」作者蜂飼耳、とな。ふむふむ・・・・・・

なんじゃこりゃあ。もういきなり「あること」が気になってさっぱり内容が入ってこない。前回の「シンシュン」同様の「忖度教材」の流れとするならば、おそらく「新しいことに挑戦してみようという気持ち」「見えなかったものが見えてくることの感動(「見えないだけ」にも通じるかな?)」ひょっとしたら「伝統を受け継ぐ心?」・・・・・・などいろいろテーマは思い当たる。まぁ新入生への「忖度教材」としては「有り」かもしれない。

でもねえ。ありとあらゆる国語の先生が混乱すると思うのですよこの作品。何かというと「主人公の性別がわからない」こと。

主人公の「レン」は、男子でも女子でもあり得る名前だし、内容的にも表現的にも、男子でも女子でも不自然ではない書き方である。作者蜂飼耳氏は「明らかに狙ってどちらともとれるように書いている」ということでしょうな。

で・・・・・・これって、昨今のLGBTQとかポリコレに忖度したってことでしょうかね?

いえ、「どっちでもいいじゃん」と言われればそのとおり。どっちでも当てはまるし、どっちでも不自然じゃあない。でもねえ、わしら老害世代は「登場人物の気持ちや表情を想像しながら読もう」ということをずっとやってきたし、小説なんかはたいてい初読後に登場人物についてまとめることから始めるわけですよ。

例えばメロスなら「村に住む二十代前半?くらいの若い男うんぬん」と。ところがこの話、いきなりつまづくわけですよ。「中学校に入学したてで、小学校の時に特に何かをやっていたわけでもない少・・・・・・ん?年?女?」と、ここで詰まって深まらない。正直非常にやりづらい。

何でもかんでも細かく書き込めばいいとは思いませんし、想像を膨らませる部分があってしかるべきとは思いますが、これはさすがに「想像にお任せします」はキツイ。なんだか名探偵コナンの黒塗りの犯人みたいにあやふや。

まぁ書き下ろしでしょうから、きっと教科書会社の光〇図書から、何らかの示唆があったものでしようが、もし〇村図書がポリコレに忖度して「こう書いてください」と作者にお願いしていたのならば、光村〇書はいずれディ〇ニーとかUB〇ソフトみたいな末路をたどるのではないでしょうかねぇ。(あちこち全然伏せ字になっていないですな。わざとですけど)

まだ始まっていませんが、もう今から授業が不安で不安で、ふあーあ、ならねぇ。(「あくび指南」より)

※追記 これはいよいよ4回目の教科書会社への電話か❤と、ウキウキしてネットで光村図書(あ、書いちゃった!テヘペロ)の電話番号を調べたら、なんと「電話での問い合わせは受け付けておりません」ときたもんだ。しかたがないのでフォームから問い合わせをしてみようと打ち込んでみたけれど、送れたのかどうなのかわからない状況になってます。(もし送れていたら同じ内容が数通行ってしまったことになりますが、その際は申し訳ありません)返信があったら後日記載しようと思います。期待せずお待ちください(おいおい)