ポンコツ先生の自己満へそ曲がり国語教室と老害アウトドア

中学校の国語や趣味に関する話題を中心に書いてます。

アニメでわしも考えた ②

前回に続き(というか毎回そうなんですが)アマゾンプライムでいろいろなアニメを見て思ったことという「誰得」な話題をば。

 

その2「ぐらんぶる」を見て思ったこと。

マンガでは途中まで読んでいたのですが、アニメは初めて見ました。で、1シーズン全部見ながら一番気になった、というか気に障ったのが、毎回のオープニングで入る「注意事項」なんですよね。ちょっと長いですが引用します。いわく「この番組はフィクションです。未成年の飲酒は法律で固く禁じられています。またアルコールの強要、暴飲、宴席での破廉恥な行為等についてもそれらを推奨する意図はありません。あくまでギャグアニメとしてご覧ください。なお本作の登場人物はすべて20歳以上の成人です。」とあります。

まず、主人公が大学入学したての男子なんですが、「すべて20歳以上です」はさすがに無理筋だと思います。でも、そうでもしないと昨今の「コンプライアンス」だの「ポリコレ」だので、面倒なことになるんでしょうね。決して未成年の飲酒を容認するつもりはありませんが、そんなに神経使わなきゃダメなんでしょうかね。(まぁたしかに、キャッチの画像だけ見たら、「爽やかな青春海洋物」に見えちゃいますから、そのつもりで見るとひどいギャップに戸惑うかも)

ただ、自分の高校やら大学時代の、若かりし頃を思い出したのですが・・・わたしらのころも結構ひどかったなぁ、と。※以下懺悔や暴露が続きますが、決して「こう見えて俺、昔は悪かったんだぜ」的な武勇伝やら昔語りをしたいわけでは全くありません。悪いことするほどの度胸はない小市民でしたから。ある老人の愚にもつかぬ思い出話だとお思いください。(そもそも40年近く前の話なので、完全に時効ですし。)

わたしは下戸まではいきませんが、かなり酒が弱いです。覚えているのは、小学生5、6年の大みそかに、家族で温泉に行き、その旅館の大広間に、鏡割りのこも樽が置いてあったのを、調子に乗って何杯も飲んでしまったのです。小学生のくせに二日酔いになり、痛む頭を抱えて、元旦を迎えてしまったのが原体験です。それから何となくトラウマ、とまではいきませんが、お酒に対する苦手意識が強くなりました。(まぁここまではガキのオイタ、ですみま…すよね?)

で、ここからはオイタですまない内容になります。次のお酒との出会いは高校1年生の時。現在の高校の様子はわかりませんが、当時通っていた高校の学校祭では、模擬店と称してある程度の収入を得られました。そして学級で「打ち上げ」だあ~!と繰り出したのが、たぶん今は無きすすきのは「羊々亭」でした。言い出しっぺが誰だったのかはっきりしませんが、当時ジンギスカン食べ放題ビール飲み放題で1500円くらいだったような覚えがあります。初めて意識してビールを飲んで、苦いだけでさっぱりうまみがわかりませんでしたし、数名やはりトイレで戻したりしていましたね。(ビールの旨みはいまだにあまりよくわかりませんが)

それが2年生になってから、1人1000円ずつ集めて、体の大きいヤツやら顔の老けたヤツやらが買い出しに出て、ある町内会館を借りて秘密の集会を企画運営(って書くと立派に聞こえますが)し、7時くらいから飲み会を開催したのです。これが夜の11時くらいまで続くわけですし、いろいろな学級が入れ替わり立ち替わり利用して、それがクラスが変わっても3年まで続いていたのです。(伝え聞いたところによると、聞きつけた下級生も代々利用していたらしいです。)

 やっぱり飲んだことのない高校生(や飲み慣れない?高校生)たちが、適量もわからず恐ろしさも知らず、ビールやらウィスキーやら焼酎やら、サイダーやジュースで割ったりしてグビグビ飲んでいたわけで・・・はい。運ばれました、救急車で。憶えているだけで2人。私自身はビビりだったし、小学校のトラウマ?もあったし、ビールやウィスキーの旨さもわからなかったので、怪我の功名で何もなかったのですが、さすがに救急車が来たときは、全員停学?を覚悟しました。(しかし、今でも不思議なのですが、さすがに救急車となると保護者に連絡が行っているはずなのですが、学校からの呼び出しとかがなかったんですよ。多分保護者の方も、学校に報告したらドえらいことになると思って、黙っててくれたんでしょうね。確かに当時45人学級のうち半数以上が該当者でしたから。)

で、大学の新歓コンパですよ。当時の国語科では、新歓コンパは、今でもあるのかどうかわかりませんが、慣例として中島会館という場所で行われていました。(※この「過去形」なのには実は意味がありまして・・・)私らの時代の飲み会というと、サッポロのジャイアントという、2リットルくらい入る超大瓶と(もう無いんでしょうねあれ)紙パック入り1リットル1000円の日本酒、サントリーレッドやらトリスのデカい瓶など、まあ悪酔いしたらえらいことになるけどとにかく安くて酔えりゃそれでいい、というものを、やっぱり飲んだことの無い連中が飲んだ(飲まされた?)ものだから、地獄絵図阿鼻叫喚。会館の入り口に並べられたスリッパの上に盛大にアレしちゃったヤツとかいたもんで、後始末が大変なことになったらしいです。まぁ先輩が片付けてくれたわけで、そういうのは代送りではあるのですけれど、次の年から代々使っていた中島会館から、「国語科お断り」というお達しがでてしまったのです・・・

結論 教師としてこれを(大して読まれていないけど)公?の場で述べるのはマズいでしょうが、あくまで私見として、「高校生くらいのうちから、少しずつ保護者と一緒にお酒を飲む訓練をし、自分の適量やら限界やら、体調変化やらを知っておいたほうがよい」と思うのです。(当然異論は認めます)

ぐらんぶる」の大学生の飲み会は、当然デフォルメがされていますが、まあそれはヒドイものです。でも、私のように飲めない人や、いまいち場に乗りきれない人から見ると、ちょっとうらやましい感じがします。さすがに体育会系の乗りであっても、↓こんなになるのはどうかと思いますが、でもこういう人達は、おそらく介抱とかも慣れているのだと思います。(さすがに↓こんなことになった経験はありませんがね)

そしてもうひとつ、こういう飲み会を中心になって運営することって、結構大人になってからの、重要なスキルだったように思います。私自身あまりそういう立場になったことがなかったので、良い店なんかを全然知らずに今に至ってしまったのはちょっと残念な気持ちになります。古谷三敏の「BARレモンハート」とか、結構好きで読んでたんですけどね。酒が、大量でなくても、ちゃんと味が分かって飲める人になりたかった、というのも、実は還暦を迎えた今の後悔の一つです。(今から訓練をし始めると脂肪だらけの肝臓がイカれてしまうので控えようと思います。)以上、「ぐらんぶる」というアニメを見て、思い出した昔の話でした。まさに誰得。

ぐらんぶる」では「スピリタス」大活躍でしたな。